珈琲の雑学

酸味の種類と味わいについて

珈琲の雑学

珈琲の酸味は大きく分けて3種類

酸味のある珈琲が最近のトレンドではありますが、酸味にも種類があることをご存知でしょうか。
単に酸味がある珈琲と表現するより「〇〇のような酸味」と味わえるようになったら、より珈琲の奥深さを理解する事ができます。

クエン酸 Citric acid

クエン酸はレモンやシトラスといった柑橘類やウメに多く含まれている酸になります。
口元がキュッとなるような酸味があり、リラックス効果や爽やかな印象を与えるのが特徴です。

リンゴ酸 Malic acid

リンゴ酸は青リンゴやナシ、モモなどに含まれている酸になります。
やや刺激性のある酸味で舌に酸の刺激が残りやすいのが特徴です。

酒石酸 Tartaric acid

酒石酸はブドウなどに多く含まれる酸になります。
少し渋みを伴う酸味で棘があり鋭い刺激があるのが特徴です。

酸は甘みが伴う事でうまさに変わる

酸を直接吸収した場合は、刺激がつよくおいしいと感じる方は少ないと思います。ところが少しの甘みが加わるだけで、酸は飲みやすくとても美味しいと感じるようになります。
珈琲が持つ糖分と酸味の相性がいいのです。
酸だけの場合は刺激が強くて舌で違いを見極めるのは難しいですが、甘みが少し加わる事でクエン酸はオレンジジュースのような味わい、リンゴ酸はりんごジュース、酒石酸はブドウジュースのような味わいに変わり違いを確認することができるようになります。

珈琲の酸味は複雑に混ざり合っている

3種類の酸を紹介させてもらいましたが、珈琲において単一の酸だけが味わいとしてあるものは珍しいと思います。
ほとんどの珈琲はこの3種類の酸が複雑に混ざり合ってそれぞれの酸味を醸しているものです。
口にした瞬間はレモンのような酸味だったものが、喉を通る頃にワインのような酸味に変化することもあります。
複雑な酸味の融合を味わって、五感で感じることによって、より珈琲を楽しむことができるようになると思います。

お家で酸の違いを味見する方法

カップを6つ用意します。
それぞれにクエン酸、リンゴ酸、酒石酸の水溶液を2つずつ作ります。
それぞれの酸はAmazonや楽天で購入ができます。

クエン酸

リンゴ酸

酒石酸

それぞれの酸の水溶液の内、片方にはガムシロップを入れます。
これで、準備は完了です。
まず、ガムシロップの入っていない酸だけの水溶液を小さなカップに移して飲んでみます。
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸とも酸っぱくて、なんとなく違いは分かるけれども大きな違いは感じれないかと思います。
次に、ガムシロップ入りのそれぞれの酸を同じようにカップに移して飲んでみます。
今度は酸による違いが大きく出てくると思います。これが、酸に甘みが加わることで出てくる味わいになります。
最後に、それぞれの酸の水溶液を自由に混ぜて飲んでみます。先ほどとは違った感じ方をするかと思います。味わいに深みがでて、より美味しく感じるかと思います。
これが複雑に絡み合った酸の味わいになります。

酸の違いが分かったところで、酸味のあるコーヒーを飲み比べてみてください。
きっと、今までよりも風味を言葉で表現することが簡単になるかと思います。

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