抽出方法美味しい淹れ方

極上の1杯を淹れるために①〜抽出の基本的な考え方〜

抽出方法

美味しい珈琲とはどういったものなのか、考えたことがありますか?
珈琲は嗜好品なのでどれが正解というものは、人それぞれによって異なります。
自分にとって極上の1杯を飲むためには、自分の好みを知ってその味に近づけていく必要があります。

1杯の珈琲の味を決める要素はたくさんあります。
珈琲の産地によっても味が異なるし、農園によっても珈琲の品種や精製方法が異なり、味わいがそれぞれ異なります。
農場で収穫された生豆がロースターにやってきて、焙煎される過程でも味わいが変わってきます。焙煎度の深いもの、浅いものでも全然味わいが異ります。しかしどんな優秀なロースターさんであっても、生豆が持っているポテンシャルにない味わいは出せません。

コーヒー豆の栽培から始まって、抽出されて口にするまでの間に味わいに関わる要素はたくさんありますが、抽出に向かうに連れて味わいの振り幅は徐々に狭まって行きます。
なので、ロースターさんが生豆のポテンシャル以上を出せないように、深煎の苦味が強い焙煎豆をどのようにドリップしようとも、酸味が際立つドリップはできません。

ご家庭でドリップする場合、自分でコントロールできる要素は下の図のようになります。

自分ではコントロールできない、生豆のポテンシャルと焙煎度(挽き売りで買う人は粒度も)は珈琲豆を買う時に、お店が出している説明書きなどを参考にするといいと思います。
また、カフェや喫茶店で好みの珈琲に出会えたなら、その珈琲の産地や焙煎度を覚えておくのも、珈琲豆を買う時の参考になります。
目指す味がある程度決まっているなら、それに近い珈琲豆を買い、あとは自分のドリップの腕次第でどこまで目標の味に近づけれるか、になってきます。

数回の記事に分けて、目標の味を出せるドリップについて説明していきたいと思います。

目標の味の指標となるチャートを作りました。ドリップでコントロールできるのは、苦味が強いコーヒーか酸味が強いコーヒーか、また濃く抽出するのか薄く抽出するのかになります。
抽出とは珈琲豆の中にある珈琲の成分をお湯に溶け出させることですので、珈琲豆にない味わいの成分は抽出の過程で出すことができません。

・酸味が強くて濃度が濃い珈琲(キレ)
味わいが薄くなく濃いけれど後味があまり尾を引かず、すぅっと風味が切れる味わいをキレと言います。あまり複雑な味わいにならないのも特徴です。
・苦味が強くて濃度が濃い珈琲(コク)
苦味の他に旨味や甘味も感じることができて、味わいに複雑さがあります。舌で感じる味わいがあり飲み込む時に喉でも味を感じることができます。
・酸味が強くて濃度が薄い珈琲(あっさり)
酸味は感じるけど濃度が薄いので清涼感があり、さっぱりした印象。あまり重くなく口の中で爽やかな酸味を味わうことができる。
・苦味が強くて濃度が薄い珈琲(マイルド)
しっかり苦味を感じることはできるけど、重くなくスッキリと飲みやすい。まろやかに口の中に味わいが広がる。

自分が目指す味がどの辺りにあるのか、イメージを持ちながら、次回からの記事を見ていただけますと幸いです。

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