15歳のコーヒー屋さんを読んで


どうも、うさぎです。
珈琲アカウントとして、ウェブサイト、twitter、Instagramを始めて約1年が経ちました。
ブログの方は中だるみと言うか、4月から半年ほどお休みしていましたが、まぁ自分なりのペースでぼちぼち情報発信できています。
知り合いもたくさん増えました。珈琲に関する知識もたくさん仕入れました。
知れば知るほど、すごい人がたくさんいて感心すると同時に自分の良さのようなものが際立つというか差別化されてきて自信にも繋がっています。
今日は過去に読んだ本の紹介ですが、私がすごいと思うコーヒー屋さんの一人を紹介したいと思います。

今回紹介する本は、KADOKAWA出版の岩野響氏 著作『15歳のコーヒー屋さん 発達障害のぼくができることからぼくにしかできないことへ』です。


先程紹介したとおり、私がすごいと思っているコーヒー屋さんの一人ですが、彼の珈琲はまだ飲んだことがありません。なので味の評価とか焙煎士としての力量とかはよく分かりません。しかし、彼の店舗の成長を見る限りすごい能力を持っているとは思います。機会があれば飲んでみたいと思っています。
私がすごいと思っているのは、彼の生き方についてですね。なので、コーヒー屋さんだろうが、別の職人だろうがあんまり関係ないです。

彼は発達障害のASD(アスペルガー症候群)と診断され、普通に中学校に通えなくなってしまい支援学級にも馴染めず、好きなことを追求した結果、コーヒー屋さんとして活躍できたというバックグラウンドがあります。
幼少の頃からこだわりが強く、頑固な一面もあり親を困らせていたそうですが、それも発達障害が原因とあれば納得のいくエピソードです。
私自身は幸いなのか不幸なのかは分かりませんが、学生時代に発達障害と気づくことはなく、勉強はできたほうなので、進学校に通い、国立の大学院まで出させてもらいました。今になって振り返ってみると、レポート提出の締切が守れなかったり、単位の計算ができなかったり、忘れ物遅刻が多かったり、修論の進捗がギリギリになって焦りだしてほんとギリギリのラインで卒業させてもらえたり、なかなかのADHDっぷりがあったなぁとは思いますが、周りの協力というか支えがあってなんとかなっていました。
もっと若くして発達障害と向き合う人生だったとしたら、絶対公務員にはなっていなかったと思うし、進学にも力を入れずに手に職つけて働いていたと思います。もしかしたら珈琲に興味を持つこともなかったかもしれません。
なので、私からすると若いうちから自分の特性と向き合って、何が得意で何が不得意かの判別をして好きなことだけに注力してきた彼が羨ましくもあります。

彼が珈琲に一途になれた要因として家族の理解と協力はめちゃくちゃ大きいと思います。
本書は両親の視点からも描かれていて、その時親としてどう思ったか、どう判断したかなども書かれており、葛藤はあるものの一貫して著者の好きなようにさせるために全力のバックアップするぞという親の愛情を感じることができます。
私自身もこれまでの人生、親に反対されたことは1度もなく、全て応援してきてくれました。具体的になにかするわけではないけど、全てにおいて理解者で居てくれるというのは、安心感が違うし、失敗しても次もなにか挑戦しようと思えるんですよね。
親から押し付けとかあって、それで失敗した場合は失敗を親のせいにして、次への活力が湧いてこないと思います。

彼をコーヒー屋さんとして確率させたのには、運も強かったんだろうなと思います。
もちろん本なので余計なエピソードは省かれているとは思いますが、親が自営業していたとか、お客さんから焙煎機を譲ってもらったとか、コーヒー界のレジェンドの大坊氏に焙煎した珈琲を評価してもらえる機会が巡ってくるとか、次から次へと幸運がやってきているんですよね。
私が思うに、美味しい珈琲を提供できれば売れる世界ではないと思っています。美味しい珈琲を提供するのは大前提でそれ以外にお客さんを集める能力が無いと売れ続けることはできません。その能力はお店によって違ってきます。
お話がうまいとか、広告の出し方がうまいとか、他の分野でも活躍しているとか、どこで引っかかるかなんて分かりません。
彼の場合は運が強く話題性という実力があったので、各メディアで取り上げてもらったり、著名人と知り合えたり、お客さんがお店に行くきっかけが多く作れたのが成功の要因だと思っています。

この本を読むきっかけとなったのが、著者が私と同じく発達障害であること、コーヒー屋さんという職業に私が憧れを持ったことの2点です。
本書を読んで、とても励みになりました。
私自身が発達障害と分かった時、この先どうしようという不安がありましたが、本書から発達障害はポジティブに捉えれば強みになることを学んだので、道が開けたように思います。
この先も迷いなく珈琲の道を進んでいく覚悟を決めることができました。

おすすめなので、ぜひ読んでみて下さい。

といったところで今回はここまで。
ご視聴ありがとうございました。

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