どうも、一度思い込んだらそれが正しいと信じ切ってしまい他人の意見を聞かなくなってしまう、厄介者の正太です。
今日はそれによって失敗したお話も書いています。
さて、これを読まれているみなさまはAPDという病気をご存知でしょうか。
正式には聴覚情報処理障害というらしいのですが、他人と会話していて相手の声は音声として聞こえているのに言語として聞き取ることができない症状です。
聴力には問題はなく、聴力検査で発見されにくいためちょっと厄介な病気です。
まだ認知度は低く耳鼻科医の中にも知らない人も多いらしく、病院で「会話が聞き取れないんです」と相談しても聴力に問題がないので「気のせいだ」と一蹴されてしまうそうです。中には精神科を勧められて傷ついた人もいるとか。
かくいう私もそうでした。
会話が聞き取れないことが多く、耳の異常かなと思い耳鼻科を受診し聴力検査をしてもらっても結果は正常。「よく聞こえてますよ」と告げられて、聞き取れない悩みは医師に聞いてもらえませんでした。
症状としては
- 会議についていけない。
- 電話での会話が聞き取れない。
- 電話中に周囲で会話されると電話越しの声はほぼ雑音。
- 雑音の多い屋外では電話でできない。
- 静かな部屋での電話は問題ない。
- 予想できない言葉は聞き取れないことが多い。電話の取次はかなり苦手。
- 大衆居酒屋など騒々しいところでは会話を諦めてしまうレベル。
- 口頭での指示が半分程度しか理解できない。
- どの方向から声をかけられているのか分かりづらい
- 後ろや横から声をかけられるのが苦手
- 音程の高い低いがよく分からない。したがって音痴
- カラオケやパチンコ店といった騒々しいところが苦手
と、口頭の指示が理解できないなどは発達障害の症状ともかぶるところがありますが、難聴とも少し違った症状に悩んでおりました。
APDという病気を知る前は単に難聴なんだと思い、補聴器を購入したこともあります。
ノイズキャンセル付きの30万円以上もする高価な買い物でした。
補聴器技師からは聴力に異常がないので必要ないと言われましたが、聞き取れないんですと押し切って購入しました。聞き取れない悩みを解決する方法はこれしかないと思いこんでいたんですね。
補聴器にしたメリットとしては、聞こえる音も大きくなるので、以前よりは聞き取り能力は上がったと思います。ただその差は微妙で格段によくなったとは言えないレベル。30万のコストを考えるとオススメはできません。
今では3万円ほどでノイズキャンセル機能付きのイヤフォンとか売っているのでそっち買ったほうが絶対にいいです。今はそちらを愛用しています。
また他のメリットとして、耳が悪いことが周囲に説明しなくても分かるので、大声でゆっくり喋ってもらえる、何度聞き返しても嫌な顔をされない、聞いた言葉を理解しきれなくても優しく対応してくれるといった点があります。
逆にデメリットですが、とにかく高い。またメンテナンス(掃除や電池交換)が多少面倒ではあります。眼鏡のように気楽にとはいきませんでした。あと、ノイズキャンセル機能付きとはいえ、雑音をすべて排除してくれるわけではなく、紙の擦れる音や空調のゴーーといった音まで大きな音量で耳に入ってきます。
補聴器でも解決にはならず、結局のところメモやメールで指示をもらうとか、そんな些細な工夫の方がよっぽどか有益でした。
このAPDという病気のことを知ったのは私もごくごく最近で、この本に出会ったのがきっかけでした。
この本はあまり専門的な難しいことは書かれておらず、自分もAPDかも?と思った人の取っ掛かりとしては良い本だと思います。
APDかどうかのチェックシートや暮らしの工夫などが書かれており、サクッと読めます。
中でも気になったのは、職場には耳が悪いことは打ち明けたほうがいいが、診断書まで書いてもらうのは少しリスキーということ。
APDは現在のところ治す方法は確立しておらず、いわば不治の病といえます。それを診断書に書いて職場に提出したため職を失った人もいるそうです。
ただ、職務困難をきたすのは自分にとっても周りにとってもストレスなので、耳が悪いですと打ち明けるのはした方がいいとのことです。
また、この本では発達障害の半数以上がAPDであるとの報告があると記述されていました。
ADHDによる注意力の散漫で聞く力がそもそも弱かったり、ASDによってコミュニケーションがそもそも苦手だったりと弊害は多そうです。
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